LPIC level1取得の話

昨年12月にLPIC level1を取得したのですが、その時の勉強法などを記載します。

 

 

LPICとは

LPIC(エルピーアイシー、エルピック)とは、Linux Professional Instituteによって運営されるLinux技術者の技術者認定資格を指します。海外でも共通の資格であるため外国でも有効な資格として認められます。

 

似たようなLinuxの資格としてLinuc(リナック)というものもあります。これは日本向けに特化された資格であり運営はLPI -Japanが行っています。これは日本人向けであり日本語が分かりやすいこと、国内で扱う技術が多いです。個人的にはLPICが無難かと思っています。

 

LPIC資格レベル

 LPICは3段階のレベルに分かれます。

 

  • Level 1

レベル1は初級者向けです。Linux経験者の目安は半年~1年程度とされています。

LPIC-1 101

・システムアーキテクチャ

Linuxのインストールとパッケージ管理

GNUUnixコマンド

・デバイスLinuxファイルシステムファイルシステム階層標準

LPIC-1 102

・シェルとシェルスクリプト

ユーザーインターフェースとデスクトップ

・管理タスク

・必須システムサービス

・ネットワークの基礎

・セキュリティ

 

  • Level 2

レベル2は中級者向けです。Linux経験者の目安は3~4年程度とされています。

LPIC-2 201

LPIC-2 202

 

  • Level 3

レベル3は上級者向けです。レベル2までは2つとも合格している必要がありますが、レベル3はそれぞれが独立した資格になります。

LPIC-3 300(混在環境)

LPIC-3 303(セキュリティ)

LPIC-3 304 (仮想化&高可用性)

 

しかし、これらの資格を持っている = 実務でスペシャリストというわけではなさそうです。あくまで知識を問う問題ですし実務に直結しないものもあるので注意しましょう。

 

LPIC Level1の試験構成

 LPIC Leve1の試験構成は以下の通りです。

試験時間:90分

出題数:60問

合格点:65%程度の正答率(試験による)

 

101試験と102試験で出題範囲が分かれており、連続して受けてもよいし別々に分かれて受けることもできます。

基本的に101を先に勉強・試験に合格してから102を勉強・受験が効率的な流れかと思います。

 

LPICの勉強方法

LPICの資格取得ですが、Level1の場合未経験者は30日~90日程度かかるそうです。業務で触ることはあまりないのでほぼ未経験ですが、せっかくなので「30日以内に取得してやろう!」と目標を決めて取り掛かりました。

 

この時に役立った資料としては以下の通りです。

参考資料

Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応

Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応

Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応

  • 作者:中島 能和
  • 発売日: 2019/04/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

ド安定のあずき本ですね。おまけ程度に模擬試験もついています。

よく言われていますが内容を完全に理解していれば恐らく8割は取得可能です。とはいえこの本だけ読みこんで暗記するのは非常に難しい(というか飽きる)ので私は以下のサイトも併用しました。

 

ping-t

ping-t.com

Ping-tというベンダー系試験の過去問サイトです。

これが最高にお勧めでした。1か月で合格できたのもこのサイトのおかげといって過言ではありません。

このサイトでは101試験は無料で受講できますが、102など一部の試験はサブスクリプション制となります。とはいえ合格のためならば躊躇せず使うべきだと思います。

2020年3月13日時点での申込額は1月2,400円ですが問題量は600を超えるので紙の問題集を買うよりはるかに良いと思います。

 

Ping-tは一問正解すると銅→銀となり、連続で正解すると銀→金となります。おおよそ2連続で正解した問題は暗記できていると考えてOKです。

逆に銀や金で間違えると1ランク下がります。そうやって何度も間違え・正解を繰り返して全問金にできるころには試験で7-8割は安定してとれると思います。

 

スケジュール

30日で合格してやる!という目標を立てたため、以下のスケジュールで勉強しました。

  • 1~5日目

LPICの小豆本を購入して全体を101試験を2週ほどする。

その後小豆本についている模擬試験を受けました。(大体この時点で30/60くらいの正答率でした。)

  • 6日目~14日目

ここからPing-tを使い始めました。5日で全問を銅までもっていくためにひたすら問題を実施しました。朝の通勤、昼休み、帰りの電車、自宅で一日4・5時間やっていたと思います。そのご残りの期間で全問銀→金にしています。

最後の1・2日は模擬試験形式でひたすら解いていました。この時点で正答率95%は安定していました。

  • 15日目:101試験日

101試験に申し込んでテストしました。結果として580/800だったと思います。やや危なげでしたが何とか合格できました。

ここで函館旅行に行っておりまともに勉強していませんでした。笑

  • 21日目~23日目

豆本をふたたび、今度は102を中心に読みました。小豆本はさらっと2周してその後模擬試験を受けました。なお101で出た内容がときたま102でも出てくるのでこの時の正答率は34/60だったと思います。

  • 24日目~31日目

101同様、全問を銅になるまで回答してから銀→金になるまでを繰り返しました。101で間隔が掴めていたので効率よく行えた記憶があります。

またコマ問を並行して行っていました。

単純な選択式だと問題そのものを暗記しがちになるので、正しい回答(コマンド)を手入力できるようにコマ問をやっておくことが大切です。

  • 32日目:102試験日

目標を若干オーバーしましたが、LPICの102試験を受験しました。コマ問が10問ほど出たのでやっておいて正解でした。結果として680/800という結果になりましたので、無事LPIC Level1が取得できました。

 

LPICを取得してみて

結論、Level1を取得したからと言って特によかったことはないですね。所詮Level1なのでLinuxという言葉知ってますよ。くらいの証明にはなるかと思います。

転職活動の一環として取得致しましたがこの取得した資格について褒めて頂いた経験はほとんどありませんでしたね。。。

 

ただ、Level2やLevel3などを取得できればまた少し変わってくる可能性もあるので引き続き勉強は続けたいなーと思っています。